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「はっ!もう今日はあなたに起こされちゃった。私ったら寝ぼすけさん…………どうしたのだ?にぃよ」
少し間をおいていつもの口調に戻ったルーはよく注目しないと見えないくらいの小さな汗をこめかみから顎のラインに流した。だが平静を装っても声が上擦っていた
「ん?いや朝だから起こしにきたんだが」
彼は気づきながらも敢えて気づかないふりをして流した
「ん、そうか。なら朝餉を戴きに下に降りようではないか、にぃ」
「あ、ああ。そうだな」
(今、ルーの奴あなたとかいっていたが俺と同じ夢を見ていた訳では無いよな……)
まさにその通りなのだが相手の心情など知るよしもなく、二人は同じ様な気まずそうな顔をして下に降りて行った
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