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「さあ、ここだよ入って。」
「はーい!」
僕は遠慮無く襖を開けた。
「失礼しまぁす。」
うわ、睨まれた。好感度悪いな。
僕と千鶴ちゃんが座ると、
しわ寄せの人(風太命名)が、
喋り始めた。
「お前ら、昨日何を見た?」
単刀直入かい。
「昨日…あぁ[羅刹]の事?」
「「「!?」」」
空気が変わった。
「何でお前が知っている。」
「何でって…それは、知り合いにその[まがい物]を作っている人がいるから。」
「まがい物だと…?
それに…その知り合いとは誰だ?」
「二つ一遍に言われても…。
まがい物って言うのは、僕がそう呼んでいるだけ。
で、知り合いっていうのは、
あんた達が捜してる[綱道さん]の事だよ。」
と、そこで千鶴ちゃんが言った。
「その人…雪村綱道って人?」
「うん、そうだけど。」
「父様が…!?」
「おい、どういう事だ。
お前は綱道さんの何だ。」
「私は雪村千鶴といいます。
雪村綱道は私の父です。」
「…そうだったんだ。」
「ねえ、父様の事何か知っているの?」
「知ってる…けど、それを言っていいの?」
「どういう事だ。」
何で怒るかなぁ…短気め…。
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