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それから、暫くそのまま空を見ていた。
目を閉じても、この空が思い浮かぶ程見続けると、いつものように眠った。
携帯で12時にアラームが鳴るように設定しているから、それまで寝る。
いましか出来ないことだ。
「…もしもーし…?」
誰かが公園に来たみたいだった。
声からして、若い女。
それに足音は一つで、夜中の一人歩きは危なくないのだろうか、と思った。
でも、俺の目は閉じたままで何も聞かなかったことに。誰も居なかったことにした。
この時間だけは誰にも邪魔されたくない。
「あなたもここが好きなんですね。
私も同じ。引き込まれるようなこの空が好きなんです」
「…」
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