1人が本棚に入れています
本棚に追加
住宅街の入り組んだ坂道を、慣れた足で登っていく。
坂を登り切ると住宅街は無くなり、一つの大きな公園にたどり着いた。
[スズメバチに注意!]
そう書かれた看板が、一番最初に目についた。
そして、公園の奥へ足を進めると、長いベンチが三つ、静かに置いてある。
ベンチより奥には柵があり、その柵の先は地面がなく、公園が街から上の位置にあることで、展望台のように街が綺麗に見えるようになっていた。
俺は、ベンチの一つに横たわり、空を見始めた。
都会の空じゃ、見ることの出来ない星空がここにはある。
この空を見ると、全て忘れられる。
それくらい、ここは俺にとって一番落ち着ける場所なんだ。
.
最初のコメントを投稿しよう!