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翌朝、いつもと変わらない朝だ。しかもとても天気がいい。こんな日は散歩にでも出かけよう。赤ちゃんもきっと喜ぶ。そう思いあたしは自分のお腹に手を乗せた。
「……え?」
あたしは、お腹に違和感を感じ、その自らの目でお腹を確認する。お腹を確認したあたしは、しばらくの間、なにも認識できなくなった。なぜなら、まったく膨らんでいないお腹があったから。なんの膨らみもなく、なんの鼓動も感じない。
「え……え? ど、どういうこと? え……そんな!? あたしの……っ!?」
あたしは激しく動揺した。いや、動揺なんてレベルじゃない。お腹の中にいたはずの赤ちゃんが跡形もなく消えているのだ。あたしはコレは夢だと疑った。そうだ、今起きたばかりで、あたしはまだ寝ぼけている。あたしは、一呼吸置き、再びお腹に手を乗せ、目で確認する。
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