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俺の名前は大伴充留(おおとも じゅうる)
府の私立校に通うごく普通の高校生。
いや、中学まではごく普通だった。まさか高校に入って日常が普通じゃなくなるとは思いもよら無かったのだ。
自分でも信じられないが高校に入って初めての冬、
突然モテ期が来たのだ。
それは2月14日の火曜日。
その日が平日だったという事態は何だか奇異に感じた物だ。
兎に角、最早忘れかけていたバレンタインなんて日が俺にとって決して忘れ得ぬ日となったのだ。
朝、満員の電車を抜けて細く狭い坂を登り校門を潜る。
下駄箱にニ通。
クラスの机の中に三通。
さて何通ある？
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