『序章』

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巧が恨めしそうに忍に飛び掛かった。 忍は悲鳴をあげ、それを反射的に蹴り返す。 蹴り返された巧は秀彰の落ちていた穴の上、その真上まできて勢いを失って落下した。 「あっ」という全員の声ののちに、水飛沫があがる音が聞こえた。 「ご、ごめん巧くん! い、今助けるから!」 さすがは合気道などを習っているだけのことはあると納得せざるおえなかった。 視線を交える。 巧と忍を除く全員が頷いた後、巧を引き揚げる作業に移った。
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