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「さようなら」
俺の大好きな人。
静かに扉を閉め、自分の部屋に戻ると纏めておいた荷物を手に取る。
家族を起こさないよう静かに家を出る。置き手紙を残して。
駅に着くと、乗る電車が来るまで30分近くある。一息つくためにジュースを自販機で買い椅子に座りため息をつく。
…本当濃い2日だった。
尚吾からの告白に直哉に告白。
展開が急すぎるよ。
…特に尚吾には
キ、キ、キスされたし!思い返すだけで恥ずかしい。
いや、俺も直哉にデコチューしたんだけどさ。…今更恥ずかしくなる。
どうしよう…寮もクラスも同じだから顔合わせないなんて無理だし。
まぁ、後3日は実家で過ごすだろうから大丈夫だろうけど。
考え込んで居ると、アナウンスが流れ慌ててホームに出る。
『要…行っちまうのかよ』
バッと振り返るが声の人物は居ない。幻聴…か。そりゃそうか。
此処に来るはず無い。自嘲気味に笑い電車に乗り込む。
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