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「ただいま~」
寮に着く頃にはクタクタで、早くベッドに横になることばかり考えてた。
…取り敢えず横になって明日からの事考えよう。
カチャッと居室に続く扉を開けると『よっ!』と片手を上げベッドに腰掛けている尚吾が居た。
「はっ!?え…何で!?」
心臓止まるかと思ったぞ。何とか出た言葉がコレだ。
しどろもどろになる俺に、ククッとのどを鳴らし笑う尚吾。
「…何か今日要帰って来そうだったし。俺も帰ってきたんだ。」
本格的にこいつはエスパーかと思ってしまう。ていうか
何で分かったんだよ。
「…何で?」
「感だな。…まぁ、それに」
ベッドから腰を上げると、ゆっくり俺に近づいてくる。
一歩下がるが意味をなさず、簡単に捕まりギュッと抱きしめられる。
「…会いたかったし」
昨日会ったばっかじゃん。
恥ずかしいことをサラッと口にする尚吾のスネを軽く蹴る。
『アイタっ』と痛がる振りをするが、抱きしめる腕は緩めない。
…気まずく思わない訳じゃ無いけど、尚吾の温もりにホッとしてるのも事実だ。矛盾してるな。
「…なにも聞かないのか?」
ピクッと腕が反応し、離れたと思ったら頬を包まれる。
「話したい?だったら聞くよ。無理には聞き出さない」
何でもお見通し。と言わんばかりにニッコリと笑う尚吾。
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