第六章

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尚吾-side- 要の泣き顔は何度見ただろう。 でも、こんな小さい子供みたいに泣きじゃくる要は初めてみた。 …俺に心許し始めたのか。 今は甘えてくれればそれで良い。 全て受け入れてお前を愛す。何時かは俺を選ぶように。 ジワジワと、シミが広がって行くように俺の想いが侵略していくだろう。 「俺を選びなよ。」 頬を包み込みゆっくりと顔を近づける。弱ってるところに攻め込むようで本来ならしたくない。 でも、なりふり構ってらんない。 どうしても手に入れたいから。 「大好きだ。」 ソッと優しいキスをする。 きっと後悔はさせない。必ず幸せにしてみせる。 顔を真っ赤にさせる愛しい人。 こんなにも、要に依存しているなんて。ヤバいかな。 とは思うが時すでに遅しだろ。 自分でも初めて知る自分。 でも、悪くない。 、
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