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その場を離れ尚吾と家に戻る。
涙は止まったが、何だか頭が上手く働かない。フワフワと何処か浮いているような…現実味が無いそんな感覚。
姉貴は少し会社に呼び出された様で家に居なかった。
「…要?」
心配そうに覗き込む尚吾。
自室に入るなり扉に寄りかかり座り込んだから、相当心配しているようだ。
どうしてこんな事になるんだ。
本当色々とタイミングが悪い。
「…うん。大丈夫だよ?ごめんな」
フゥッと軽く息を吐き、体育座りして組んでいる腕の間に顔を埋める。
そして、あることに気付き心臓がドクンと嫌な音を立てる。
嘘だろ…
アノ二人の絡みをみて反応してしまっている自身の物。
何で…反応してるんだ。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
こんな事誰にも知られたくない。尚吾に気付かれたら…絶対引かれる。
「要…?おい、大丈夫かっ!?」
異変に気付き、顔を無理矢理上げられきっと青ざめているであろう、顔を見て眉を寄せる。
「ッッ!離せ、俺に触るなっ…ほっといてくれ」
腕を払い退けると、また直ぐに腕を捕まれる。
「…嫌だ。そんな顔してる奴ほっとけるわけ無いだろうが!」
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