第八章

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…こんなに近付かれたら気付かれてしまう。どうしよう。 とにかく離れないと。 「しょ、尚吾!俺ちょっと下に行ってくるから…離れて」 意識するとますます反応してしまう。そんな俺に痺れを切らしたのか、『チッ』と舌打ちをしたと思ったら壁に腕を組まれ、荒々しく唇を奪われる。 「ッッんっ、ふ、ぁ」 だんだん深くなっていく口付けに漏れる声。逃げる舌を追い掛けるように追ってくる尚吾の舌。 クチュクチュと水音が耳に届き、口からはどっちのか分からない涎が零れ落ちる。 「だ、め…尚吾」 理性的な涙が溢れる。 荒くなる呼吸で何とか止めて貰おうと喋るが、上手く喋れない。 「それ、逆効果って知ってる?煽ってるようにしかみえねぇよ」 荒くなる言葉。獲物をみるような鋭い目つき、欲情の滲む瞳。 駄目だ…逃れられない。 「あっ、ひゃっ」 耳朶を甘噛みされ、女みたいな高い声が出てしまう。 情けなすぎる…こんな声が自分から出るなんて。 「ッッ…もっと啼いて」 「っあ、駄目止めっ」 片手で俺の腕を押さえると、自由になった手で閉じていた脚も無理矢理開かれ、そしてジーパンの上から反応している自身に触れられた。 そして見開かれる目。 「…なる程。これを隠したかったのか?アノ二人をみて興奮した?」 、
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