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『まだ何か?』と言いたげな目に若干怯んでしまうが、聞きたいことがある。
「その…要帰って来る予定ないの?もう12月だし…最後の冬休みには戻って来ないのか?」
情けない位に弱々しくなっていく語尾。連絡が付かない今こうやって椿姉ちゃんや叔母さんに、情け無いが頼るしかない。
「あら、要の事はもうどうでも良いと思ってたわ。」
「なっ、んな訳ないだろ!」
小馬鹿にしたような言い方にカッとして声を荒げると
スパーンと頭を叩かれた。
「五月蠅いわよ!まったく…仕方無いわね。付いて来なさい」
クイッと顎で指示するとスタスタと先を歩き始める椿姉ちゃん。
…やっぱりこの人は幾つになっても怖い。それに、美人が怒ると本当にオッカナイ。
「…はい。」
叩かれた場所をサスりながら後を付いて行くと、落ち着いた感じのカフェについた。
案内された椅子に座るが、お互いに一言も話さない。
…ドウスル?もう一度俺からさっきの話を振って良いのか?
でもまた機嫌損ねたら大変だぞ。
グルグルて俯き色々考えてながら、少しだけ目線をあげ様子を伺うと
脚を組み煙草に火をつけていた。さり気ない仕草もこの人は絵になる。
…本当美形姉弟だ。
何て思っていると視線が合ってしまい、慌てて反らす。
「…はぁ、そんなビビらないでよ。分かった。あれは私が悪かった。大人気なかった。」
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