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「…本当に行くんだな。お前」
駅のザワザワしたホームに、要と直哉は二人して立っていた。
俺は、地元から電車で2時間近くかかる所にある全寮の【一蘭高校】に見事合格した。今日から毎日逢っていた直哉と、逢わない日々か続く生活になる。
「うん。どうしても行きたい高校だったからね。」
本当は、県外に行きたかったのだけれど、母さん達に『県内にして。お願い。滅多に逢えなくなるじゃない』と泣きつかれたから、仕方なく一蘭高校にしたのだ。
直哉と…離れられたらそれで良かったから。
バレてしまう前に、気持ちが溢れだしてしまう前に。
全寮って事もあり、殆どこの町に戻って来ることは無い。
だけど
本当はずっと…今まで通り…
―…間もなく列車が到着致します…
アナウンスが聞こえたと同時に、列車が見えた
もう…本当にサヨナラの時間が迫っている。
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