第八章

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「まぁ…あんたの私生活までとやかく言う権利なんて無いわ。私には」 でも。と続ける姉ちゃんの目があまりにも冷たくて背筋が凍る。 「どんな理由にしろ、あの子を傷付ける奴は許さないわ。あんたは要に近付く権利なんて無い。」 確かにそうだ。 連絡が取れなくて自暴自棄になり、要を忘れようと女を抱いてきた。 でも残ったのは虚しさだけ。 この事を知ったら要が傷付く事も分かっていた。 もしかしたら既に俺のことは諦め付いて、違う奴と付き合ってるかもしれないな。 …アノ日要を連れ去った奴と。 「うん…。でも俺簡単にあいつの事忘れられない」 だからと言って簡単にはやらない。 もし、そうだったとしたら奪うだけだ。俺には要しか居ないから。 「椿姉ちゃんからしたら都合良すぎだと思うかも知れない。だけど…もう二度としない。誓って良い。」 「…」 「あいつを傷付ける様なことは一切しない。姉ちゃんを失望させたりしない。だから…もう一度チャンスを下さい」 本当に自分勝手な言い分だ。 握りしめた手に汗が溜まる。 でも…これが今の自分の素直気持ちだ。絶対裏切らない。 例え駄目だと言われても構わない。どんな手を使っても手に入れてみせる。 、
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