1455人が本棚に入れています
本棚に追加
要-side
『直哉を忘れさせて』そう尚吾に懇願する。もう無理だ。
溢れる涙は止まらない。
忘れたい…アノ光景も。積もるばかりのこの感情も。
全部…全部。
「直哉を、忘れさせてくれ」
自分から尚吾に首に腕を回しキスをする。そして浮かんでは消えていく直哉の笑顔。
「ッッ!忘れさせてやるよ」
荒々しいキス。呼吸すら奪うように角度を変えては何度もキスを重ねる。
「はっ、ぁ、んぅ」
咥内を犯すかのように動き回り、舌を吸ったり舐めたりする。
口の端からは、どちらのかすら分からない涎がダラシナく垂れる。
そして、離れたお互いの口と口を繋ぐ銀色の糸。
それを舐めとる尚吾が凄くエロい。
荒くなった呼吸を整えていると、空に浮く感覚。
そして、直ぐに理解する。
「ちょっ、何で姫抱き!?離せよ!」
「良いから。ジッとして」
まさか姫抱きをされる日が来るなんて思いもしなかった。
羞恥から尚吾の頬をつねると
優しく微笑み、数歩先にあるベットに優しく俺を寝かせる。
そして、俺の顔の横に肘をつくと一気に縮まる距離。
鼻と鼻が触れそうな程の距離で、真剣な瞳が俺だけを見つめる。
、
最初のコメントを投稿しよう!