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尚吾-side-
飛び出していった要を、暫くして探しに行った。
そして見てしまったのは、抱き合う二人だった。
…そうか。会ってたんだ。
暗闇に浮かぶ二人を見つめて居ると、ズキズキと胸が痛む。
これで、俺も必要無くなるのかな。
でも…これで良かったのかもしれない。もう泣く姿を見ないですむ。
そう、これで良かったんだ
- 本当ニ?
当たり前だろ
- 嘘ツキダナ
嘘なんて言ってない
- 本心ジャ無イ癖ニ
イッソノコト滅茶苦茶ニシテ自分ノ物ニシタイクセ…。
「ッ!うるせぇよ!」
急いで要の家に帰り乱れた呼吸を整える。
良かったと思う自分と同時に
奥底の感情はドロドロと醜いものだ。
諦めないといけないと分かりながらも、そう簡単に消せる訳がない。
「…好きだ。大好きだ…要。」
要に渡そうと持っていた上着に、軽くキスをする。
諦め悪くてごめんな。
、
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