第十章

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バレちゃった? ……おい。嫌な予感しかしねぇよ。 しかも反省なんてまるっきししてないよな?コレ。 てへっ!って聞こえて来そうだぞ。 「説明してもらおーか?」 「いやね、朋美(トモミ)に泣かれちゃって~、ついね?言わざるおえない状況になったって事なの。ごめ~んね!」 どんだけオバチャンに弱いんだよ。ふざけろよ!アレほど言うなって言ったのによ。 …いや、二年黙ってたのが不思議なくらいか? 深いため息をつき、何処までバラしたのか問いただすと 「大学の名前だけ教えたわ。住所は教えてない」 とのことだ。 …あいつの事だ。簡単にここの場所分かるかもしれないな。 頭が痛くなってきた。 額を押さえうなだれていると 「一応直哉には言わないよう伝えたけど…あの子だからバレてるかも」 「うん。分かってるよ…なんとかする。じゃあね」 そう。口止めして本人は本当に黙ってる。でも隠し事が出来ず態度が挙動不審になり 問いただされ結果バレてしまうのだ。 「まぁ、良いキッカケよ!チャチャッと仲直りしなさい」 切る途中そんな言葉が聞こえたが 簡単に出来たら苦労しないんだよ。 …あ、もしかしたら姉貴の電話もこの関連かもしれない。 夜にでも連絡してみようかな。 中で尚吾を待たないといけないが まだそんな気分にはなれない。 また深いため息が出る。 さて…どうしたものか。 、
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