第十章

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直哉-side もう直ぐ季節は秋だと言うのに茹だるように暑い。 隣をみれば要の頬を伝う汗と少し赤くなっている顔。 暑いのかパタパタと胸元のシャツを掴み扇ぐ際にチラリと腹が覗く。 …昔より更に色気が増している。 「……どうして来たの?こんな所まで」 沈黙を破りポツリと呟かれた声に逸らした視線を再び戻す。 俯く顔から表情は読み取れない。 「…それ聞くのか?」 まぁ、あの時も信じてなかった しな 分かるまで何度でも何度でも何度でも伝えてやるよ。 お前が手に入るならな。 「お前が好きだからだ。どんなに逃げようと探しあてる。それだけ本気だって気付け。」 頬に手を当て無理矢理目線を合わせ伝えると真っ赤に染まる顔。 …くっそ。可愛すぎだろ。 「~っ、俺帰る」 立ち上がり帰ろうとする手を掴み指を絡ませる。 「…どうしたら信じる?どうしたら俺を受け入れる?どうしたら…俺の物になる?」 「…っ、何なの、直哉こんな事言ったりしたりする性格じゃないじゃん」 「当たり前だろ?他の奴とお前は全く違う。他の奴にはこんな感情抱かない」 人目なんか気にせずに握り締める要の手の甲にキスをする。 「もう逃げるな…もう一度俺を好きになって」 、
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