第十章

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尚吾-side 「オーライオーライ。はいオッケーです。」 誘導をすませ運転席側に行けば見知った顔が顔を見せる。 要と仲良くなり自然と俺とも仲良くなった亮だ。 「よっす!働いてるか~!」 「亮か。わざわざこんな所まで入れに来たのか?どのくらい入れましょう?」 確か家は反対側だった筈だ。こんな所まで入れに来たこと無かった筈だ。 「ん、ま~な。今から遊び行くんだよ。あ、2000円分な」 なるほどな。ノルズをセットし窓を拭いていると声をかけられる。 「あ、それよりさ!今日面白い事があったばい」 「面白い事?」 視線だけ亮に向ければニヤニヤと楽しそうに笑っている。 なんなんだ…気持ち悪いな。 「要とさ帰ってたらさ、大学の門の所にスゲーカッコいい男がいてさ」 その言葉に手が止まる。 …もしかして。いや、まさかな。要は来るなんて一言も言ってない。 「そしたら要を連れ去って行って~俺すっごいビックリしたもんよ。つか、あんな戸惑うってか…あんな表情する要見たこと無かったしな。なんか色気放たれてたぞ」 …まじかよ。コレ確定だろ。 携帯を呑気に触る亮に無性に腹がたったが、教えてもらえて良かった。 でもどうして。教えてくれなかった 来るなら来るって教えてくれれば良かったのに。 最近は半同棲みたいな感じだったし。油断した。 早く帰って要に確認したい。 爆弾を投下した本人は『頑張れよ~』と呑気に帰って行ったし。 それからはあまり集中出来ずにバイトをこなしていった。 、
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