第十章

13/18
前へ
/202ページ
次へ
要-side クタクタになりながら漸く自分の家に戻ってきた。 今日はバイトは休みだったのだが急遽体調が悪くなった人の変わりに駆り出された。 …でもあの時電話がきて正直助かった。自宅に戻って来たからだろうか。気が抜けるとまた直哉の事を思い出す。 もう一度好きになって そういって手の甲にキスをされた。嫌でも思い出す直哉の唇の感覚。 キスをされた手を握り締める。 『…直哉…俺は』あそこで電話が無かったら俺は何を言おうとしていた? それに…冷静になって過ぎったのは尚吾の顔。 崩れそうな俺を支えて来てくれたのは間違いなく尚吾だ。 その尚吾を裏切るのか? それに何故か 電話をしてもメールをしてもまだ返事がない。こんな事今まで無かったのに 部屋の電気も消えていた。 …尚吾には直哉の事言っときたかったんだけどな。 直哉も暫くはこっちに滞在すると言っていたし。 …一体どうなるんだ。 、
/202ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1455人が本棚に入れています
本棚に追加