第十章

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-ピピピピピ…!何度も繰り返し鳴り響く携帯のアラームを漸く止め、ノロノロと起き上がる。 欠伸(あくび)をし少し頭が冴えてくるとあることに気が付く。 いつもだったら起こしに来るのに今日は尚吾が来ていない。 ドクッと嫌な心音が鳴る。 携帯にも何も連絡は来ていない。 バタバタとリビングに向かうがそこには誰も居ない代わりに、見慣れた朝食と手紙が置いてあった。 【今日は先に行くよ。起こせなくて悪かったな。寝坊していないと良いけど…。それと、昨日は返事出来なくてごめん。】 今までこんな事が無かったから物凄く内心動揺している。 尚吾は明らかに…俺を避けている。 訳が分からないが見つけ次第捕まえて問いただすしかない。それに 直哉が来ている事も話さないと…万が一鉢合わせになんてなったら大変だ。 グルグルと色々な事を考えながら尚吾が作ってくれたご飯を食べる。 何時もと同じ味の筈なのに一人だとこうも変わるのか…。 、
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