第十章

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要-side …テラスで待っているのに一向に尚吾が来る気配が無い。 既読は付いているのに。 携帯画面を眺めながらテーブルにうつ伏せになる。 悲しくなってたが考え込むと次第にイライラしてきた。何かに怒ってるんなら言ってくれれば良いのに! …もういいや。今日帰ってから直接文句言ってやる。 重い腰を上げ、直に授業が始まるが受ける気にもなれずサボる事にした。 サボる場所を探しブラブラしていると何処からか声がする。 …ん?こっちに近付いてきてる? 「いや、…から、だって」 「…みないと!望み…」 所々しか聞こえてこないが、何か言い争っているようだ。 「いや、でも俺は」 声がはっきり聞こえるようになって、現れた人物。 ずっと待ち続けてた奴。 「もぉ~!頑固ね!」 一緒に現れた美人な女の人。 呆れたように笑い、尚吾も一緒になって笑っている。 ズキズキと痛み始める心臓。 そうか…女の人と一緒居たから来なかったのか。 …それこそ言ってくれたら良かったのに。 物陰に隠れ座り込む。 どうして…こんなに胸が痛むんだ 、
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