第十一章

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要-side 携帯を何度確認しても尚吾から連絡はないまま。あの後講義を受ける気にもなれずそのまま大学を後にし、少し疲れた為取り敢えず家に帰る事にした。 家に着きベッドに横になり考える。 一体何をしでかしてしまったのか皆目検討もつかない。尚吾が一体何に怒っているのか。 あの女性と付き合っているのか。聞きたいことは沢山あるのに。 直哉の事も言いたいのに…。 「いきなり…突き放すなよ。」 尚吾の部屋がある方の壁を見つめる。バイトは昨日ヘルプで入った為急遽休みになった。少し休もう…なんだか疲れた。 ―ピコン ――ピコン 「ん…、?」 携帯の通知を知らせる音が何度も鳴る。周りを見渡すと部屋の中は真っ暗になっていた。 ボンヤリする頭の中でもう夜になった事だけは分かった。 ――ピコン 携帯の明かりが暗い部屋を明るく照らす。 そして表示される名前。 【直哉】 、
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