第十二章

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… … 薄暗い店内、会話もそこそこにピリピリとした3人の間を、落ち着いたジャズの音楽だけが流れている。 どうしてこんな状況になってしまったのだろうか。誰か教えてください!! それは遡ること1時間前 … ちゃんと誤解は解けたこと、理解したことを伝えるが中々納得せず不安気な尚吾。 さて、どうしたものか。 俺の肩に頭をの乗せ、抱き着いたまま離れようとしない背中をポンポンとたたいていると 携帯が鳴り響く。これは着信音だ 「尚吾…電話だからちょっと離れて」 その言葉に渋々と言った様子で離れる 携帯を確認すると[直哉]と表示されていた あぁ、返事出来てなかったから チラリと横を見るとまだ少し落ち込んでいる尚吾 本当どうしようか。 出るか迷っている俺を見て何か察したのか 「直哉君だろ?…出ていいよ」 ごめん、と伝え電話に出る 「ごめんね、返事出来なかった」 『あぁ、大丈夫…今から会えないか?会いたい』 昨日2年ぶりに直接聞いた声が、昨日よりより近くで鼓膜を刺激する。 …その言葉に胸がギューッとなるのが分かる それでも、やっぱり今は尚吾が気になってしまう 「…ごめん。今尚吾と居るんだ」 正直に伝えながら、チラリと横をみればビックリしたような顔になっている 『…そうか。じゃあ尚吾も一緒で良いから、会ってくれないか?一瞬でも良いから』 少し不機嫌な声になった気がするが、それでも会いたいという。 …もう嫌だ、直哉2年で本当何があったのさ 「直哉が、3人で良いから会いたいって。どう?」 イヤだと言われたら今日は会うのは止めて、尚吾と居るつもりだった。 だけど… 「分かった、飲み行こう」 まさか了承するとは思って居なかった 時間も時間の為、近くのBARで飲むことになり 冒頭のシーンに戻る… 、
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