第一章

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「それより、何話してたんだっけ?」 次は、何とか相槌をうちながら話を聞くが、やっぱりどこか上の空で 頭の中は、直哉の事で一杯だった。 元気にしてるかなとか、ちゃんと学校寝坊しないで行けてんのかとか…彼女…出来たんだろうかとか、毎日こんな事ばかり考えている。 連絡を取らないのも、声を聞くと会いたくなってしまうから。 …こんなんじゃ、何の為に直哉と離れたのか分からない。 出そうになるため息をグッと殺し、女子と話をして居るとガラガラっと、少し乱暴に扉が開き 「要ー!!お待たせ。帰ろうぜ」 と慌ただしく教室に入ってきて、ズカズカと近付いてくるこいつは 【岩崎 尚吾(イワサキ ショウゴ)】 同じクラスで、寮でも同室で唯一…… この学園内で俺の秘密を知っている奴だ。 .
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