第一章

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秘密を全て知っているこいつの前では、素の俺でいられる。 本当は、しつこかったこいつと距離を取るために、俺の秘密を暴露したのにこいつときたら 『えっ!!へー…そうなんだぁ。まぁ良いんじゃない?俺偏見とかないしさ。アハハ。』 能天気そうに笑うこいつを馬鹿だ。と思ったけど今では、居てくれないと困るようになった。 それまでは、自分の事は自分でやってたけど それが、当たり前なんだけども…もう演じる理由も必要も無くなったし。 しかも尚吾は三人兄弟の長男って事もあり、面倒見が凄く良い。 部屋を汚く散らかしても、掃除してくれるし…朝も起こしてくれるし…母さんみたいな存在だな。 「…なぁ母さんや」 「誰が母さんだよ!」 ブハッと吹き出して笑う尚吾に 釣られて笑ながら 「お前と、付き合える奴は幸せだな。」 きっと、傷つくことなく幸せになれる。 顔もカッコイイし、性格も良い。告白されてる所を見たこともあるしな。 .
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