第三章

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8月9日 昼 「じゃあ、今日か明日か家に帰る奴等は気を付けて帰るように。お疲れ。」 『お疲れ様でしたーっ』 はぁ…やっと終わった。キツかったけどやっぱり、俺サッカー好きらしい。 久しぶりに参加したが、別に皆普通に接してくれたから、楽しかったし。 「あっちー」 「死ぬー」 「早く着替えようぜ」 「お前等が居ると、さらに暑いわ(笑)」 「確かにな(笑)」 「えーっ!!酷いっす先輩(笑)」 袖で汗を拭って居る途中、こんなやり取りを見て 意外とサッカー部も、先輩が優しい事に夏休み中の練習で気付いた。 水のみ場が、ようやく一年の番になり水を頭からかけると冷たくて生き返る。 一通り髪を濡らし拭こうと思い、タオルを置いた場所に手を伸ばすが無い。 「…ん??」 顔を上げると、いたずらっ子のように、ニヤニヤしてる、敦(アツシ)が俺の前に立っていた。 「またお前か(笑)」 「アハハ。要絶対濡らした後顔上げねーよな。」 「いや、だって濡れるだろ。顔あげたら」 「もう汗で、ビショビショだから、関係ないだろ」 「うるせーな。良いだろ」
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