第三章

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「あ、俺腰が弱いんだよなー。昔姉貴からずっと擽りの刑とかされてたから、大の苦手になったんだよ。大声出して悪かった」 笑いながらポンポンと、敦の肩を叩きながら言うと、変な空気になっていた部室が、笑い声で包まれる。 「じゃあ、俺風呂入りたいし、行くな。お疲れ」 「あ、あぁ。お疲れ」 皆にも挨拶を済ませ、部室を出ると急いで自分の部屋に向かう。 ヤバい…不意に触られただけなのに、こんなに反応しちまうなんて。 勢い良く部屋に入り、ドアに寄りかかり溜め息をつく。 額を押さえながら、さっきの反応を改めて後悔する。 …直哉の事を考えてて、その時敦に触られてあんな反応をしてしまった。それだけでこのありさま。 「会えるわけないだろ。」 …こんな時尚吾が居てくれたら、どんなに助かるか。 その時、大音量で携帯の着信が鳴り響く。 誰だ。こんな時に電話してくる 奴は。 「はい。」 「要ー??」 「…どちらさん??」 「あっ!ひでーっ(笑)俺だよ俺。尚吾君ですよ(笑)」 、
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