第三章

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ー直哉side 麗香と別れ、一目散に向かったのは要の家。【考えとく】だなんて…今までの要からは、想像もつかない。 「はぁ、はぁ、、」 やべーっ。部活辞めて体力すんげー減ってる。高校の体育は楽だからな。 …また、運動しないと。 まぁ、今はそれはどうでも良いことなんだが。【ピンポーン】とインターホンを鳴らすが誰も居ない。 「あれ…おばちゃん居ないのかな。珍しいな。」 どうしても、今日聞きたいことがあったんだけど。 仕方無い…また後から来れば良いか。と 一呼吸つき、来た道を戻り歩き始めると後ろから『あら…直哉??』と声を掛けられ振り返ると、スーパーの袋をぶら下げた女性が歩いて来ていた。 「おばちゃん!良かった。会えて」 「あらーっ。歓迎されてるみたいね?どうしたの?こんな時間に」 ふふっと上品に笑う顔に、要の笑う顔がダブって見える。 「あ、うん。聞きたい事があって」 「そう…上がっていく??そんな顔しないのよ。」 一体どんな顔をしていたのだろうか…と想いながらも俺の肩を、ポンッと軽く叩くおばちゃんの、後を付いて家の中に入りリビングに通される。久しぶりに来たなこの家に。 「何か新鮮ねー。要が居ないのに直哉が居るの。あんた達赤ちゃんの頃からずっと一緒だったもんね」 要の母さんと俺の母さんは、昔からの幼なじみで結婚も同時期に。そして家も隣通しで買うくらい仲良しだ。 、
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