1455人が本棚に入れています
本棚に追加
「あら、あんた聞いてないの?四人で此処で昼食食べるのよ。直哉に言うよう言っておいたのに」
‥あいつ。そんな事一言も言ってねーよ。ってか
「俺も一緒にっ!?」
その言葉に、母親二人は顔を見合わせ呆れた様な顔をする。
‥うっ。そんなあからさまな顔をしなくったって良いだろ。
「当たり前でしょ。馬鹿な事言ってんじゃないわよ」
「そーよー!久々の再会なんだから。皆で久々に食べましょうよ!」
「あ、いや、俺は‥」
何か知らんが、直哉は彼女と喧嘩?して機嫌悪いし。
正直会いたくないし。ってか一緒に過ごす予定なんて無かったから、実際もうこっちはイッパイイッパイなんだっつの。
「‥要ちゃん私達と食べたくないのね!」
「ちょっ!違うって!オバチャン勘違いだって!だからそんな泣かないでよ!」
母親を見ると、笑顔だが黒いオーラが見える。おばちゃんを泣かせると母親は切れる。
般若の如く。
「じゃあ、一緒に食べる?」
「食べる食べる!」
そう‥良かった。と言って上げた顔を見るとそれは、もう満面の笑みを浮かべていた。
しまった!っと思った時には『時すでに遅し』
‥忘れてた。こうやって泣きまねして騙す事は得意だったんだ。
はぁ‥もう嫌。
「‥着替えてくる。」
諦め自室にトボトボ向かう。
‥もう二度と騙されない。
‥と思いつつも毎回騙されてんだけどな。
最初のコメントを投稿しよう!