第四章

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確かに、あまりのしつこさにウンザリしてはいたが 理由はまた別だ。 あの時要は、電話して来た奴からのを直ぐに出た。その事に無性に腹がたって仕方なかった。 俺からのには出なかったから尚更ムカついたのかもしれないが。 「…あれは、お前が悪い。」 なんで!?と言う要を無視するとまた頭を軽く叩かれ追求される。 そんなやり取りをしていると 『要ー!直哉ー!さっさと下に降りて来なさい!料理冷めるわ!』 と叔母さんに呼ばれ、要の上から退きさっさと下に向かう。 その後ろから『理由を言ってけ!』と言われたが聞こえない降りをした。 …こんな事恥ずかしくて言えるか! 女みたいじゃねーか。 【何で○○の電話には出て、私の電話には出てくれないの!】 なんて言ってくる女ばりにウザイだろ。俺はそんな女は嫌いだ。 その後4人で食事をし、準備をする為に一端自分の家に戻ることにした。 その別れ際に、聞くのを忘れていた事を思い出して 「そう言えば、魘されて泣いてたけど大丈夫なのか?何かあったのか?」 と聞くと、片手で顔を抑えながら『その事は忘れて』と恥ずかしそうに言う要に、キュンとしてしまった。 ………キュン? いやいや。男にキュンは無い。 うん、可愛く見えただけ。 つか、男に可愛いはないよな? うん。勘違い!と言い聞かせまた後でな。と言って別れた。 、
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