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「要…私はあんたの姉。どんなあんたでも受け入れるわ。安心しなさい」
優しく髪を撫でながら言われ、だんだん諦めに似た感情がでてきて…
「…俺、…オカシイんだ…男が、、直哉が好きなんだ…ずっと前から…」
苦しくて…家族にすら言えず悩んで苦しんで、嫌われたくなくて…
ずっと言わないつもりだった。
家族は大好きだから。
「…ッ!ごめ…気持ち悪い弟で…姉貴…ごめん…」
泣きながら謝罪をすると、ギュッと強く抱き締められた。
「馬鹿ね…私がこんな事くらいで、嫌いになると思う?…あんたは私の自慢の世界一の弟よ。要」
目を合わせ伝えられ、優しい目に、声にまた涙腺が緩む。
泣き虫ね。と笑われ言われても止まらず、姉貴が姉貴で良かった。と改めて思った。
それから、色々と聞き出されてる途中に、インターホンが鳴る。
「ッチ。あら、直哉もう来たの。じゃあ要!いってらっしゃい。」
「い、行ってきま~す」
…舌打ちが聞こえたのは、きっと気のせいだ。絶対そうだ。
そう言い聞かせながら、家をでる間際姉貴に呼び止められ振り返ると
チュッ‥と頬に何かあたる感触が
「…な、なにして!///」
弟に何してくれちゃってんの!この姉上様は!
「うふ?そんな顔して、出歩いたら危ないなぁ。襲われるわよ?」
「…ッッ!///馬鹿か!じゃあな!」
バタンと勢い良く扉を閉め、外で待っているであろう人物に、顔が赤い事がバレないように願ながら向かう。
一方要が出て行った扉を見つめながら、そこを動かない人物。
「ふふっ…ようやく私に言ったわね。全く…まぁ、直哉だろうと、私の大事な弟を傷付けたら許さないわ…頑張りなさい。要…」
その微笑みは、慈愛にみちていてどれだけ、要の事が大事で心配していたのか分かる表情だった。
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