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-直哉side
『お待たせっ!』という声に反応して、声の人物に目を向ける。
「……あ、おう。」
一瞬、言葉を失った。
なんだコレ!要のこの格好…なんつーかやばいな。
白を基調とした甚平に花柄なのに、色白の要に良く似合ってる。それに、髪もセットしてあってまだ明るいからよく見える、紫色の瞳。
思わずみとれてしまった。
「…直哉?ど~した?」
固まる俺に、不思議そうに首を傾げる要に慌てて顔を逸らす。
バタバタと慌てて出て来たからだろうか…少し頬も紅く染まってる。
「イヤ。別に!…似合ってるな。その格好。」
クシャッと頭を撫で、恥ずかしさから先に歩き出す。
「ハハッ!ありがと」
スタスタと先に歩いて居た俺は、この時気付いて無かったんだ。
要が切なそうに俺が触った部分に触れ、笑っていた事に…。
*。*。*。*。*。*。*
その後
あまり会話が弾まず、、、
…まぁ、俺が意識し過ぎてだが
電車に乗ってる時横目で要をみたとき、その視線に気付いたのか顔を向けられ目が合うと…ドキッと心臓が高鳴った。
何でこんな意識してしまうんだか…久々に会って緊張しているのか?15年離れた事無かったし?
そんなモヤモヤしたまま、何とか花火会場に到着した。
「…直哉?」
軽く溜め息をつくと不思議そうに、俺の顔を覗き込んでくる要に、またドギマギしてしまう。
いつもと、雰囲気が変わったのも理由の一つなのかもしれない。
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