第五章

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-要side 【寂しいじゃんよ。】 そう呟いた直哉に、淡い期待を寄せてしまいそうになった。 なぁ、、分かってるのか? お前の言葉や、仕草で俺は簡単に一喜一憂してしまうこと。 今日の直哉は少し様子がおかしかったのは、直ぐに分かった。 原因は…俺だと自惚れて良いのか? でもやっぱり 【親友】 それ以上にはなれない現実。 目の前を歩く2人はお似合いだ。彼女もいい子そうだし。 …なぁ、直哉? 気付いてるか?そんな風に彼女と先を歩く事今まで無かったよ? …勘が鋭いから無意識に俺の気持ちに気付いて居るのかも知れない。 何とか2人の後ろを付いていく。屋台にゲーム。会話をふられれば頑張って答えたし。 「あっ!ねぇ、これ可愛い!」 「あ?…指輪?女ってこーゆーの直ぐ欲しがるよな。なぁ?俺らにはわかんねぇよな!要?」 呆れたように俺に話を振ってくる、直哉の手にはハート型の指輪。 …でも指輪とかは、女の子は欲しがるだろうな。 【恋人の証】 前、女子がそう言っていた。 「彼女は女の子なんだから。それに、指輪可愛いじゃん?彼女に似合いそうだよ?」 直哉の手に返し笑みを造る。 その時丁度俺の携帯が鳴り、鞄の中を漁りさがす 「…ふ~ん?そんなもんか?…叔父さん。これ一個頂戴。そのまんまで良いから。」 「あいよ!1000円ね。毎度」 ……え? その声に思わず顔を上げる。 …買ってあげたのか? 「えっ、嘘!良いの?」 「あ?欲しかったんだろ?…ほら指だせ。ったく。」 「うん!あ、ありがと~!すっっごくすっっごく嬉しい!」 顔を真っ赤にして喜ぶ彼女。そして差し出した左手。そこの薬指にと言われ、呆れながらもはめられた指輪。 …やっぱり今までの彼女とは違う。こんな光景みたこと無い。 何で…どうして… あんなにも煙たがってたのに でも、素直になれなかっただけ? 彼女素直な良い子だから、惹かれていったんだろう? でも …信じられなくて 信じたくなくて 何処か、心の隅で思ってた。 直ぐに別れるだろうと… 本気のレンアイ?なのか? …目の前の光景が、衝撃的過ぎて鳴り響いている携帯の存在を忘れ 思考が停止する。 、
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