第五章

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「要?どうした?」 …あぁ。ダメだ。このままじゃ泣いてしまいそうだ。 分かってる。直哉は何も悪くない いずれは、こんな日が来ることわかってたのに。 …甘かった。 どうしようもなく、彼女が憎くて 羨ましい…。 突きつけられたら現実。このままじゃこの黒いドロドロとした感情に、どうにかなってしまいそうだ。 「…要?どうした。」 何も返事しない俺を心配して、心配そうな顔をして問いかけられる。 …優しくなんてするな。 その気がないのなら、そんな顔をするな。その声で 名前を呼ばないで… 、
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