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…え?何がおきてる?
目の前には尚吾の顔が…
キス…されている。
理解するまでに数秒間掛かったが、理解すると同時にドンッと胸を押し返す。
意味が分からない。
「ふざけんなっ!冗談にしてもタチ悪いぞ!からかってんのかよ!」
尚吾はこんな事する奴じゃないと、思っていたのに。
裏切られた?
涙がこぼれ落ちるが気にしない。何で?信用してた。誰よりも。
俺を裏切った…何で?
「違う!」
あまりの真剣な表情に、そして声を荒げて言われ何も言えなくなった。
ビクッとしたのが分かったのか『…あ、ごめん』と困ったような顔をして謝られた。
「違うんだ…ごめん。俺…」
後ろで花火の音が聞こえる。そして俺の頬を伝う涙を指ですくいながら
「…俺は、要が好きなんだ。恋愛対象として。」
静かに…だけど目は真剣で何かを決意したような、目の奥で何かがもえているようにみえた。
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