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扉を開けると、部屋中に広がる香水の甘い匂いと、男の俺の部屋とは全く違う、カラフルで女らしい部屋。
そして、目についたのが化粧台に置いてある凄い量の化粧品の数々。
…さすが化粧品メーカーに、勤めてるだけはあるな。
その一つを手に取り、ジッと見つめる。
もし仮に…俺が女だったら、どうなって居ただろう。
再度鏡を見つめ、自分は男なんだと自覚する。
男を好きな俺
女を好きな直哉
どう足掻いても、【本当】の俺は直哉には、受け入れて貰えない存在だ。
…姉貴みたいに、化粧をしたら少しは変わるのだろうか。
暑さで頭がオカシクなった訳じゃない。
だけど…姉貴のしているように、自分の顔に化粧を施していく。
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