君との出会い~尚吾~

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『大丈夫!?一人で行ける?』 オロオロと玄関で靴を履いている俺に声を掛けて来るのは俺の母親。 子持ちに見えない!と言われるほど童顔だ。本人は複雑らしいが。 「はぁ。大丈夫だって!母さん心配しすぎだろ。」 マフラーに顔を埋めながら呆れたように言うと、少しムスッとされた。 過保護すぎなんだよ。 まぁ、確かに心配なのは分かるが 今日は一蘭高校の【合格発表】の日だ。今更ワタワタしたところで結果が変わる訳じゃないし。 …まぁ第一志望だから受かっていては欲しいんだけど。 「も~!尚ちゃん冷静すぎよ?普通ドッキドキするんだから!」 「はいはい。じゃあ電車間に合わなくなるから行くよ。」 「あ、そうね!良い?結果分かったら直ぐに連絡してよ!?分かった?」 「分かったよ。」 荷物を持ち玄関の扉を開けると、二月の冷たい風が一気に体温を奪う。 『ッッさみぃ~!』と文句言いながら一歩一歩歩く。 今は朝の6時ちょい。一高に行くまでは二時間近くかかるから始発で行かないと間に合わないのだ。 が! 冬は本当に地獄だ。寒いのは苦手で嫌いなんだよ。顔痛くなるし!! 駅に何とか辿り着き、到着した電車に乗り込むと同じように制服を着た奴等をチラホラと見かける。 …あぁ、眠いな。 朝早かったしな。欠伸をしながらまだ薄暗い空を窓越しに眺める。 …受かっているといいな。 、
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