君との出会い~尚吾~

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綺麗で大事に大事に扱わないと簡単に壊れてしまいそうな奴。 これが君の第一印象だ。 「…酷いなぁ。受かったばかりだよ?喜んで欲しいな…ふふっ、書類貰ったら直ぐに帰るよ」 話す声、仕草…全てに鼓動が少しずつ高鳴っていく。 彼女は、寂しがり屋なんだろうか。 優しく包み込むような話し方…大事にしてるんだろうな。 そう思ったんだ。 次の会話を聞くまでは。 「あぁ、着いたらちゃんと連絡するよ。待っててよ 直哉。じゃあ後でね」 …相手は男だった。てっきり彼女とばかり思ってた。 羨ましいな。 純粋にそう思った。彼からこれほど大事にされている相手が羨ましく思ってしまった。 目が離せないまま観察していると ポケットに携帯をしまい歩き始め、こっちに向かって来た。 ヤバッ!見とれすぎてた! バレたら確実引かれる。その場を慌てて離れようとした その時 ━━バサバサッ 手に持っていた書類をバラまいてしまいました…。
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