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直哉side
『好きになってごめんね』
涙を流しながらも綺麗に笑う要。スルスルと離れていく俺より体温の低い、要の手の温もり。
…何て言えば良い?要が俺の事を好きで居たなんて思いもしなかった。
『直哉~!起きろ!遅刻するよ』
『彼女大切にしろ!』
『お前を勘違いされたくないよ?直哉の事大切なんだから』
『…俺一蘭高校に行く。』
お前の深い愛情を受け、俺はお前を限界まで追い詰め傷つけた。
初めて彼女出来た時も、こいつは笑って『おめでとう』と言った。
俺は…何て残酷な事をしていた。
お前は自分を気持ち悪いだろ?と言ったが、そんな事は無い。
でも…付き合えない。
「要…俺は……そんな目で見たことは無い」
恋愛感情は無い…でも違う所でお前の事を一番大事に思っているのは事実だ。
『知ってるよ』と笑う、要の涙を拭うことも
抱き締めたい。その衝動に駆られるが俺がして良いわけがない。
「…悪い。もう帰ってくれる?疲れたんだ。今日は」
「…あ、要…」
、
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