第六章

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「…?どうした?」 少し赤くなっている目に、罪悪感を覚える。 「…ありがとうな」 その言葉に少し目を見開くと、ふわりと柔らかく微笑み『それは、俺の台詞だよ。』と言われた。 「じゃあ…部屋戻るわ」 「うん…オヤスミ直哉」 …明日から数日間、要とどう過ごすかベッドに寝ころび考える。 取り敢えず…もう麗香の話題は出さないでおこう。 いや…その前に要明日も会ってくれるのか?無神経か? でも避けるのも違うよな。 あれこれ考えているともう朝の四時を回っていた。 ------------ 要side 翌朝の7時。反対側にあるベランダに飛び移り薄暗い部屋に入ると、この部屋の主は深い眠りについている。 昨日四時過ぎまで明かり付いてたからな。…俺の事で悩んでたんだろう。 それにしても…久々に入ったな。直哉の部屋。前来た時と殆ど変わってない。 景色も香りも前と同じ事に安心する。 「…直哉?」 一応確認で名前を呼ぶが起きた気配は無い。まぁ…今は昼前まで寝る生活になってるだろうからね。 サラサラとした髪を起きないよう優しく撫でる。 帰省して1日で色々な事がありすぎたなぁと思い返す。 「本当に…お前が幼なじみで良かったよ。拒絶しないでくれてありがとう。嬉しかったよ。」 、
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