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バーンッ!!
部室の扉を勢い良く開けて入る。途端に、和気あいあいとした空気が変わる。
そそくさと皆帰っていく。
部室に1人きりになって、着替える気にもなれずにただ タオルを頭から被り隅で膝を抱えていた。
‥俺の事どう想ってンねん
ヤッパ‥アカンのか‥期待したらアカンのやろ
な‥
視点の定まらない瞳なのに、何故か先程の光景が繰り返される。
‥自分の気持ちに、気付かンかったらよか
った。そしたら笑って傍に居れたのに
時間の経つのも解らずそのまま呆然としていた。
汗が体温を奪いはじめ、いつしか喉が音をたてはじめる。
ヒュー…ヒュー…ゼィゼィ…ハッ
他人事のように、
(またか…まだ軽いほうやね‥)
ゴホッコンコン…ハァハァ…
ゼェゼィ…ゴホッ
今持っている吸入器はキツイ方しかない。体質的に仕方ない事だが、楽になるけどそのぶん後で頭痛に悩まされる。
「‥確か錠剤‥」
立ち上がる事ができずにカバンを引き寄せる。
‥しんどいし‥寒いし‥
ぁ"ー!入ってヘンし、制服の中か‥…
まぁいいか、直ぐに治まるやろ‥
そのままカバンを背に楽な体勢を探す。
なるべく息がしやすいように。
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