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‥はぁー ホンマにコイツはナンやねんな‥
息を整えながら、トラブルの張本人を見る。
怒りが収まって無いのだろう。動物園のクマのように ウロウロしてる。
「くそっ!ぁあ"あ"ーーー!
腹っ立つわーー!!」
まだ、暴言を吐いてる井本を見て
ため息を洩らしながら俯く。
…はぁ‥えらい奴と関わってしもうた…
ふと、視界が影になり顔を上げると 目の前にたこ焼きの入った袋を渡された。
「藤原の分や」
「おん‥ありがと‥いくらや」
「払ってへん! ただや!」
「はぁー!?何でやねん!」
俺は頭を抱えながら
‥一体 ナンやねん‥
呆れた顔をして、笑ってしまった。
イタズラッ子の《ドヤ顔》を、可愛いく思えたのだった。
「‥でもな‥「でもやない!」」
「‥ちゃうって‥「ちゃうやない!」」
「話し聞きイやー」
「あーもうホンマにこの子は!おと-さ-んー
話聞いちゃって アタシじゃアカン!‥ホンマに
もう三者面談の時もそうやった!」
「ナンやねん!ウチのおかんか!」
井本が笑いこけながら、たこ焼きを食べ始めた。
俺も一緒に笑って食べ始めた。
お互いに爪楊枝を刺すと
「「ナンやこれ!カッチカッチやン!!」」
冷めきったたこ焼きを二人で食べた。
井本は始終文句を言ってたが、俺は胸がつかえて‥冷たい筈のたこ焼きなのに、何故か食べると胸がが熱くなった。
‥放ッとかれたんと違ったんや‥
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