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「たかちゃん!転けたら怪我すんで。」
俺の手をすり抜けてリビングを走り回る。
「ちゅかまえて、かじゅくん、おにな。」
声をあげて笑っているたかちゃん。
「風邪ひくからアカンって!先に服着てや。」
「やッ!あちゅいから、やッ!」
‥しゃぁない、奥の手やな。
冷蔵庫に行き、アイスを持って声をかける。
「欲しかったら着替えよや。なっ‥こっちへおいで。」
ニッコリ笑って、アイスをチラつかせる。
「ヴヴゥ‥‥かじゅくん、じゅるい。」
足を踏み鳴らして文句をゆう。
「クスッ、ズルないよ。抱っこもしたげるよ。‥早ょ、おいでや‥」
手を広げてゆうと
「かじゅくん、じゅるい!」
そう言って、俺の腕の中に飛び込んでくる。
「ええ子やな。たかちゃん、大好きやょ。」
チュッ、と音を発てておでこにキスすると、
「やっ!たかちゃんもいのもとみたいに、おくちにチュウして」
上目使いでいやいやと首を横に振り、背伸びをする。
‥///、かっ‥カワユイっす。俺、アカンッ‥手ぇ出してしまいそ‥‥
固まった俺の唇にチュッとリップ音をたてる。
「たッ、たかちゃん///!」
顔を紅くした俺に
「かじゅくんはぼくのもんやで、なっ、おふりょもいっしょやしねるんもいっしょやょ。‥なっ、」
首に抱きつきもう一度唇を重ねてくる。
可愛いい重ねるだけのキス。
それなのに、胸の奥がキュンッと少女漫画のように痛む。
‥不覚にも、ときめいてしまった‥‥‥
「かじゅくんは、ぼくのほうがしゅきやよな。‥なっ、」
たかちゃんは自分自身の井本に妬きもちを妬いている。
幼い子供の妬きもちじゃない感じがして、驚いた。
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