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「アハハ、どんな顔してもたかちゃんは可愛いいで。」 「かじゅくん。ホンマに?」嬉しそに笑って足をバタバタする。 「ホンマや。」 アイスの棒をくわえて立ち上がる。 「くわえたまんまやと、危ないで。ほらぁー、ガシガシしたらアカンよ。食べたら捨てる。‥はい。」 手を出すと棒を口から出して 「はーい。たかちゃんゆうこときけゆよ。」 「ええ子やな。‥ほなっ、テレビ観ててな。俺は洗濯干すから。」 頭にポンッと手をやりベランダに出る。 後ろから、トテトテと付いてくる。 ハンガーに掛けながらシワをパンパンッと伸ばす。 「かじゅくん、ぼくもかじゅくんのおてちゅだいする。」 「ええよ。少しやから。」 「アカンの!たかちゃんもできゆから、‥させて?」 キラキラした目でゆわれると、何かしら手伝わせてあげたくなる。 ‥そやな、失敗のせんやつがええよな。 「ありがと。じゃぁー、ソコのプランターに水あげて。」 ジョウロに水を汲んで渡す。 「おん!」 ‥まっ、水やりだけやから大丈夫やろ。楽しんでるみたいやし。 チラッと見ると 「ウリャァーあめがふってきたよぉ。キャァー、ズワァヮー」 ‥アハハ、擬音ばっかりやン。また、びしょびしょやね。 「かじゅくん!しろいはなさいてゆ。なぁ、ほりゃぁー、みてみてみぃ。」 しゃがんだままで手招きをする。 傍により、横から覗き込み 「ン?苺や。そっちはトマト、まだまだ食べられへんけど、ちっちゃい実なってるやろ?」 「イチゴなん?たかちゃんイチゴしゅきやよ。なぁ、あまいの?かじゅくん」 目を大きく見開いて聞いてくる。 「そやな、甘いらしいよ。奈良の品種で《あすかルビー》ってゆうンやで‥」
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