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「O寺に、1時やからなっ!」
ッて、ゆうたけど覚えてへんのやろか‥‥
阿呆みたいに30分も前にきて待ってる俺ッてなんなん。
もう、1時半過ぎてるし‥‥
このままやと、心折れてしまうで‥‥
時計に目をやり周りを探す。‥が、姿が見当たらない。
‥やっぱり無理な約束やったんやろか。
ベンチに腰掛けて項垂れる。自分の足元をみて昨日の事を思い出す。
Tシャツの首の裾を引っ張り《痕》を確かめる。
ソコにはまだはっきりと紅く付いている。
‥嘘やない。俺の妄想とちゃう。
‥自信を持つンや、一裕!大丈夫や、約束は守ってくれる‥
‥きっと、‥
‥多分、‥
‥ ‥‥‥
メールしてみよか?‥けど返事なかったら嫌やし、電話して出てくれへンかったら‥
それこそ、日本海溝に沈んで浮いて来られへン。
立ち上がり来るであろう方向を探す。
影も形もない‥
ハァ、どうせ遅れて来るとは思ったけど、もう2時やン‥
俺、いい間違えたンやろか。いくらなんでも遅すぎやろ。
何かあったンとちゃわな‥
学校へ行ってみよか‥‥行き違いになったらアカンし‥
‥しゃぁないな、掛けてみよか。
意を決して電話してみる。
トゥルルー‥トゥルルー‥‥
何度かコールがあり、留守電に切り替わる。
伝言を残す気になれず切る。
仕方がないので、メールを打つ。
《今、どこにおるン?》
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