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返事が、返ってこない。‥
‥あ"ぁ、ーー!なんでやねんなぁー!
アカンかったらアカンってゆうてや、‥‥泣きそやで
いくらなんでも遅すぎや、俺、昨日何回もゆうたよな‥
もう一度を確かめて手を当てる。
‥大丈夫や、夢や無い
携帯をチェックしてまた、周りをキョロキョロするが‥‥見当たらない。
それでも時間だけが過ぎてゆく。
2時半‥‥
はぁー、アカン待つの無理。‥心がもたへん。
‥けど、もしかして何かあったとか?
‥怪我したとか、事故とか。
‥まさか、又どっかでケンカしてるとか‥
そんなんやったら‥‥
忘れられてる方がマシや‥
帰る事も捜しに行くことも出来ず駅前でただ、待っていた。
不意に携帯が鳴る。
──着信──井本‥‥
「ど‥‥どないしてン、ケンカか?!俺すぐ行くから。どこや!大丈夫か?ケガないか?」
先ずは考えるよりも不安が口から出る。
「アホかぁー!ボケッ!‥ケンカとちゃうわ。‥‥ッたく、何を考えてんねん。」
「じゃぁ、事故か?ケガないか?どこにおんねん。」
「はぁー?‥‥、よぉーわかった、普段お前が俺をどんな風に思てンか‥」
「‥えっ?‥ちゃうん?‥‥よかったぁー‥なんも無かったんや。ムッチャ心配して損したな。‥‥」
安心してベンチにへたりこんでしまった。
「なんやねん、それ。ええ加減にしとけよ‥」
口調は怒っているが何だか嬉しそにも訊こえる。
「やって、今何時と思ってんねんな。そりゃ、心配もするって。」
「せやな、ごめん‥‥」
耳から直接心に響くアイツの声が心地よく、少しも腹が立ってこない。
むしろ、電話してくれただけでちょっと舞い上がっている。
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