Keyword‥4

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着替え終わり待っているはずのリビングに行くと姿がない。 「たかちゃん?」 「ここぉー!はょいこや。かじゅくんここぉー。」 玄関で靴を履いて待っている。 ‥散歩に行く前の仔犬やン‥   パタパタと見えないはずの尻尾の音が聞こえる気がする。 近くの商店街に行き取り敢えず《柏餅》と《ちまき》を購入して、そのあと花屋さんで《菖蒲》を購入。 不思議そにしているたかちゃんに、 「今日はこどもの日やから。」とゆうと 「‥?」余計に不思議そな顔をした。 「帰ったら分かるから。」 「おん。かじゅくん‥‥」 「どうしたン?トイレか?」 そう聞くと、膨れた顔で 「ちゃう!‥もうええ。」 と拗ねられた。 たかちゃんの視線の先は‥‥‥公園。 「クスッ、たかちゃん、公園で一休みしよか?」 「おん!かじゅくん、ええの。」 嬉しそに目を丸くして俺を見る。 「ええよ。誰も居らへんみたいやし、たかちゃん寄りたかったんやろ?」 「‥かじゅくん、だいしゅき。なぁ、ブランコしょ。」 いきなり走り出す。 競争になり、中身が幼児でも流石はサッカーやってただけあって‥ ‥追い付けません。って‥ ブランコに乗ってキャッキャと笑うたかちゃんを見てると、 ‥やっぱり、お日さんがよう似合うな。  今度はボール持って連れてきたろか。 などと思ってしまう。 「なぁ、かじゅくん!」 気が付くと傍でたかちゃんが服を引っ張り顔を覗いていた。 「なんや?」 「かじゅくん、おひさまのしたやとキラキラしてりゅな。なんでなん?」 「はぁ?ごめんな、意味がわからへん。」 「あんなぁー、かじゅくんがたってりゅとこだけ‥‥ウーン、ちゃう、あんなぁー、かじゅくんのわりゃってるかおがな、‥‥ちゃう!‥ちゃうねん‥‥」 最初は嬉しそに話始めたのだが、上手く言葉に出来ず苛々し始める。 頭を撫でて、落ち着くようにゆうと 「‥かじゅくんがキラキラしててん。‥‥きっとたかちゃんな、かじゅくんがどこにおってもみつけることができるねん。‥」 「‥たかちゃん、ありがと。かずくんも、たかちゃんを見つけれるよ。やって‥‥大好きやから。」 精一杯の言葉が嬉しくて、自然と笑顔になる。
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