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ホンマにゲンキンな奴、直ぐ傷付く癖に‥
人の気持ちも知らんと‥
どんなけ心配してると思てンや?
何でこんな奴に惚れたんやろか?
‥コンビなんか組むもんや無いわ
‥友達にもなられへん‥‥
コンコン‥ドアがノックされ外から
「出番です。お願いします。」との事
‥テンションの上がりきった相方と
下がりきった俺。
‥俺 大丈夫やろか‥
アカン気持ち切り替えな!
「よっしゃぁー!行くで!藤原ー!」
「おん!行こか!井本!」
二人ライトの中へ歩き出した。
出番も無事に済み着替え終わると、大型犬の様に見えない尻尾をパタパタ振った藤原がこっちを見ていた。
‥やっぱり、誤魔化しは効かんやろな‥
はぁ‥と、気付かれ無いようため息を付くと
後輩達がバタバタ挨拶に来た。
「お疲れ様でした。兄さん!」
「あぁ お疲れさん」
いつもならこの後はコイツ達と飲みに行くのだが‥‥
今日は勝手が違う。
‥後ろで大型犬が《STAY》をして《GO》のサインを待っている。
「悪いけど今日は付き合えん。また今度」
そう言って楽屋を後にした。
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